平成31年度 第15期
11月9日 狂言に親しむ
講師 山本 則孝 先生

日本人の身体の使い方動かし方は、昔と現代では大きく違うところがあります。
今回、子ども達は手始めにすり足の練習をしました。ゆっくりゆっくり歩を運び、
ゆっくりゆっくり腰を下ろしてゆき、姿勢を保ちながらゆっくりゆっくり立ち上がる。
ゆっくり動くことは、素早く動くより余程大変でした。動物の鳴き声、扇の扱い方も習いました。また、狂言で稀に用いられる珍しい面も見せて頂きました。
床の間の花は菊です。
《季節の便り》
もみじ(かえで)の文様でもっとも多く目にするのは、なんといっても「龍田川」です。
古今和歌集に「ちはやぶる神代もきかず龍田川から紅に水くくるとは」(在原業平朝臣)
とあるように澄んだ川に散り落ち流れるもみじを表したものです。龍田川は紅葉の名所であり、その龍田とは秋の錦を織りながら秋の野山の美しさを統べる神、龍田姫に由来します。
「渓の流れに散り浮く紅葉、波にゆられて離れて寄って、赤や黄色の色さまざまに、水の上にも織る錦」という小学唱歌もありました。日本人の美意識が脈脈と受け継がれてきたことが分かります。