平成31年度 第15期
10月26日 文様を描く
講師 樹下 龍児 先生

秋も深まり、落ち葉の季節となりました。散歩の折などに散り敷いた松葉の上に松ぼっくりを見つけることがあります。今回は「敷き松葉と松かさ」文様の能装束から描き起こした線描図案に色鉛筆で彩色しながら秋の風物を学びました。
床の間の花は、藤袴です。
《季節の便り》
菊はいかにも日本的な花のように感じますが、奈良時代に中国からもたらされた花です。
平安貴族は中国渡りの菊をことのほか愛したようですが、それはちょうど大正時代に西洋渡りのバラが日本人の多くを魅了したような感じだったのではないかと思います。
古代中国では、谷の上流に生える甘菊が水中に落ち、この水を飲む人は長寿を保つという伝説があり、ここから「菊水」の文様が生まれました。